【特集】音楽的感性を磨くためにできること

その3：多喜靖美先生インタビュー

音楽的感性を育み、音楽的人生を豊かにするために、ピアノを弾く以外に何ができるか―とても大切なことですね。私はレッスンの中で、よくiPadを使って生徒に必要と思われることを一緒に見るようにしています。本の紹介もちろんしますが、映像のインパクトは大きいです。私は、いつでも生徒に見せられるように、例えば下記のようなリンク集をiPadに用意しています。

• バッハがいかに天才だったかを視覚的に認識できるカノンの動画
• シューマン：ユーゲントアルバム Op.68 弦楽三重奏～各パートの絡みと和声感
• ジャズシンガーBobby MacFerrinnの素晴らしいBACH～究極の和声感

• インドの驚きの早口リズム音楽～驚異的なリズム感
• 官能的な演奏‘Emmanuel’～アンサンブルではしばしば疑似恋愛体験も（笑）
• Apap(フランスのヴァイオリニスト)の理想のアンサンブル指導
• 私の数少ないジャズ演奏。バッハ：２つのヴァイオリンの為の協奏曲(ジャズ)

音楽関連の映像の他にも、色々と考えを深めるきっかけになればと、生徒にも親御さんにも見ていただきたい映像として、次のようなものもご紹介しています。

• スティーブ・ジョブス、伝説の卒業式スピーチ

  ～大学生必見のスピーチです。人生、個性を考えるきっかけに。

• 『幸ちゃんは２歳　たった一人で海を渡った』
  

  ～幸ちゃんは養子縁組みでアメリカにもらわれて行った子で、立派な女性に育っていることが分かりました。氏も大事ですが育ちはとても大事だなと考えさせられた動画です。子供にも、大人で子供を持つ方も持たない方にも見ていただきたいです。

• 武井壮『大人の育て方』

  ～「スポーツ」を「音楽」に置き換えたら通じることばかり。ジュニア育成のこと、自分がやっていることの価値を意識すること、今自分の持っていない知識や能力を1日10分でもいいので伸ばすこと…。「音楽」に真剣に取り組む意味を、大人も子供も考えるきっかけになると思います。

これはごく一部で、古いものから最近のものまで、更に多岐に亘る分野の様々な資料を入れています。生徒に合わせてチョイスしたり、マイブームを興奮しながら見せることもあります。

その2：アンケートより～実践例編
その4：音楽的感性を磨くために／林苑子先生（10/4公開予定）