ピティナ調査・研究

第17回 ソナタ第24番-27番(それぞれ断片)

ハイドンの世界
SONATA No.24 ~ No.27

前回からの続きで、紛失した作品の主題のみが残っているソナタを4曲ご紹介します。24番と25番はチェンバロ・ソロのために、26番と27番はクラヴィチェンバロ・ソロのために、と書かれています。24番は変ロ長調のハイドンらしい曲調で、25番は初めて弾いてみたとき、どことなくスカルラッティの雰囲気を連想しました。26番はこのモチーフで続きがどう展開されるのか、最も気になるところです。27番は、弦楽四重奏のような雰囲気が愛らしいです。

ソナタ第24~27番(すべて断片)
ハイドンひとことメモ
「第17回 ハイドンとモーツァルト その4」
  J.ハイドン W.A.モーツァルト
1782年 (50歳)
弦楽四重奏「ロシア弦楽四重奏曲」作品33をモーツァルトと関係の深いアルタリア社から出版。
(27歳)
コンスタンツェと結婚。左記の楽譜を手に入れ、この曲をきっかけに、尊敬するハイドンのために6曲の弦楽四重奏曲「ハイドン・セット」を作曲して、献呈しようと計画する。
1785年 (53歳)
ウィーンにいたモーツァルトを訪ねていた、モーツァルトの父親レオポルトに、モーツァルトについて語った。「誠実な人間として、神にかけて申し上げますが、あなたのご子孫は私が知る限り、最も偉大な作曲家です」。
(30歳)
ハイドンを自宅に招き、ハイドン・セット(全6曲)を披露(1月15日と2月12日)。9月1日付けの献辞を添え、アルタリア社から出版。