ピティナ調査・研究

第11回 ソナタ第2番 Hob.XVI/7 ハ長調

ハイドンの世界
SONATA No.2 Hob.XVI/7 Allegro moderato-Menuet-Trio-Finale

小規模な曲ながらも、ハ長調の暖かい雰囲気に包まれた曲です。1楽章は、ハイドン自身の弦楽四重奏を思い起こさせられるよう和音を冒頭から使用しています。Menuetをはさみ、アタッカで入るTrioは調性が変わり、ハ短調になります。緊張感のある展開の後は再びMenuetへ戻り、最後のFinaleでは、右手と左手が交互にメロディーを追いかけていき、まるで楽しく会話しているかのような雰囲気のうち、終わります。

第1楽章
第2楽章
第3楽章
ハイドンひとことメモ
「第11回 ハイドンの容貌 その2」
前回の続き)ハイドンの伝記には、次のように書かれています。
「~顔の輪郭はかなり整っていて、まなざしは表情に富んでおり、火のように輝くが、しかしそれも極端には走らず、好意的であり、人好きのするものであった。ハイドンが厳粛な気分の時には、顔の輪郭はまなざしと結び合わされ、威厳を示した。そうでない時の会話の際には、軽く、明るい、愛想のよい顔つきをした。私は、彼が大声を立てて笑うのは、聞いた事がなかった。」
「ハイドンの骨組みは中位であった。肉はついていなかった。彼のかぎ鼻は、顔のその他の部分と同様にあばたがひどく、ハイドンは自分自身が醜いと思っていた。」