第8回 子どものレッスンとのつきあい方 重野美樹先生
小学3年生になり、自分で考えて練習し始められているとのこと、これからの成長が楽しみですね
私の教室では小学校までのお母さんは基本的にレッスンに付き添いをされます。
もちろん付き添いが難しいお母さんもいらっしゃるので自由ではありますが、ほとんど付き添われています。
中学生からは出来るだけ本人だけで来るように話しています。
これには、それぞれ目的があります。
一番の目的は、レッスンでお子さんが私に褒められた時の証人になって頂くこと。
お母さんは、注意されたことは覚えておいていただくだけで良いので、褒められた時にしっかり見て聴いていただき、お子さんと一緒に喜んでもらうために同席して頂くのが主な目的です。
幼稚園の生徒さんは、習ったことをお家でも話題にして頂き、遊びながら復習して頂くこと。
小学校の低学年は、習ったことを確認して頂くこと。
高学年は、いい時も悪い時もただただ見守って頂くこと。
あまり褒められることがなくて、たくさん注意されたレッスンでも「最後までよく頑張ったね」と、お母さんから声をかけてもらえたら救われるのではないでしょうか。
いずれにしても、お母さんには先生の代わりに教えていただく必要もないですし、お母さんが先生に変身してしまっては子どももお母さんも気の毒なことになってしまうケースが多いです。
ピアノのレッスンは、先生のところに行った時だけ、1週間に1回で大丈夫です。
しかし、特にコンクールの準備などをする中で、お母さんの方が悔しい気持ちがいっぱいの時もありますよね。
そういう時は、ついつい余計なことまで言ってしまって、子どものやる気を半分削いでしまうこともあるかもしれませんね。
「お母さんのレッスンではなく、子どもがレッスンを受けている」ということを、常に意識しておくことも大事です。
練習した結果を出したい、たくさん褒められたい、と思っているのは、何より生徒自身のはずです。
レッスンの前に「今週は計画通りに練習が出来たかな?」「今日は先週の注意が直せているかな?」と話してからレッスンに向かったり、レッスンの後に「よく頑張ったね!練習の成果が先生に伝わったかな?」と聞いてみたりすると、お母さんがお子さんの気持ちを尊重しつつ、応援している気持ちが伝わるのではないでしょうか。
小学校の間は、だんだんと自分の頭で考えて、練習を工夫して、認められたことが自信につながって・・・というとても大切な時期ですから、その変化をしっかり見守って、お母さんはお子さんの一番のサポーターとして、成長を喜んであげたいですね。
最後に、ご相談いただいたお母さんとは、状況が違うかもしれませんが、私の教室であった、ちょうど小学3年生の女の子とお母さんとの出来事を、以前、ピティナWEBページに掲載していましたので、参考までにご紹介いたします。
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