ピティナ調査・研究

015.「弾く」は「弾む」。スーパーボールのように

100のレッスンポイント

「弾」という字には、「弾む=はずむ」という読み方もあります。
ピアノを弾いて心も「弾む」と良いですね。

「弾む」ということを体感してみてください。ゴムのボールなどを持って、テーブルの上で手を弾ませてみてください(動画もご覧ください)。腕もらくらく、ボールと一緒に、自然に弾んでいませんか?「スーパーボール」を床にぶつけるとピョーンと勢い良く飛びますね。あのイメージで思い切り手を弾ませたとき、自然に腕(の脱力)を使っています。

「弾む」楽しさで心も弾んで来たのでは?
何気ない楽しい体験が、ピアノを弾くときの腕の脱力につながり、響きのある音を出すことに生かされるはずです。
ピアノを弾くときも、腕が自由になってこそ、らくらくと音が弾むのです。

ピアノを弾くときは、心が弾むことが、とても大切なことです。
音に勢いや明るさが加わります。

「弾む」つながりでもう一つ!
リズムが「弾む」ことも大切です。

たとえば、あまり気分がのらないまま曲を弾いているとき、一部のリズムをたたいてみてください。

何も考えずたたくと、つまらない(覇気のない)リズムが生まれています。「それ、楽しい?」と聞きくと、ほとんどの人が、「???」。ただ事務的にたたいています。
そこで、手本を示しながら楽しくなるまでたたいてもらいます(強制的に!汗をかく時もあります)。その時、もちろん腕はスーパーボールのように弾むイメージで。それで、曲の演奏に戻ると、とても生き生き。弾んだリズムで弾けるようになっています。心が弾んだ結果でしょう。

「弾く」と同じ漢字を使う言葉「弾む」。これが「弾く」ときにとても大切だと思います。

試してみよう

ゴムのボールなどを持って(動画では風船を使いました)、手が「弾む」感触を体感してみましょう。心が弾んでくれば、音楽もいきいきとしてきます。