ピティナ調査・研究

第38回 ソナタ 第13番(ウィーン原典版番号) ト長調, Hob.XVI:6

ハイドンの世界

ハイドンのクラヴィーアソナタの中で、数少ない4楽章形式のソナタのひとつです。全楽章において装飾音を多用しており、ハイドン独特の世界をさらに華やかに彩っています。
また、1楽章の冒頭部分のアウフタクトから始まる3連符が曲全体を支配しているため、ハイドンらしい明るく溌剌とした雰囲気を持つ1楽章、短調のトリオが印象的な2楽章のメヌエット、荘厳で抒情的な3楽章、フィナーレにふさわしい華やかさに溢れた4楽章と、それぞれの楽章において異なる雰囲気を持ちながらもストーリー性を感じることができます。
初期の作品の中でも特に聴きごたえ・弾きごたえのあるソナタと言っても良いでしょう。

Haydn: Sonate für Klavier Nr.13 G-Dur Hob.XVI:6
第1楽章
第2楽章
第3楽章
第4楽章