第37回 ソナタ 第11番(ウィーン原典版番号) 変ロ長調, Hob.XVI:2
ハイドンが作曲した初期の作品の中で特に規模が大きいソナタです。すべての楽章で3連符が多く使用されており、それぞれの楽章において異なる雰囲気を持ちながらも、どこか一貫性を感じられるソナタです。特に注目したいのが、3楽章(メヌエット)の中間部に配置されているトリオ。メヌエットの主調である変ロ長調の同主調、変ロ短調で作曲されています。変ロ短調はハイドンの作品としては大変珍しい調性で、調性のもつ陰鬱な雰囲気とメヌエットの変ロ長調の穏やかな雰囲気が一層効果的に聞こえます。
Sonate für Klavier Nr.11 B-Dur
第1楽章
第2楽章
第3楽章