ピティナ調査・研究

ショパン国際ピアノコンクール2025 ~ピティナの現地レポート総集編

ショパン国際ピアノコンクール2025
	~いよいよファイナルへ!ピティナの現地レポート総集編

現在、ピティナでは現地ワルシャワからの「ショパンコンクールレポート」を連日noteで配信中。
日本人コンテスタントの活躍や会場の熱気を、複数のレポーターによる臨場感あふれるレポートでお届けしています。

また、演奏プログラムのポイントやステージ進行情報、聴きどころの解説など、鑑賞がより深く楽しめる情報も随時更新中。 現地レポートとあわせてチェックすることで、コンクールの魅力を一層味わっていただけます。


最終結果発表!

10/21(火)早朝、第19回ショパン国際ピアノコンクールの最終結果が発表されました。桑原志織さんが第4位に入賞しました!おめでとうございます。

第1位 Eric LU
(アメリカ/27歳)
第2位 Kevin CHEN
(カナダ/20歳)
第3位 Zitong WANG
(中国/26歳)
第1位 Eric LU (アメリカ/27歳)
第2位 Kevin CHEN (カナダ/20歳)
第3位 Zitong WANG (中国/26歳)
第4位 Tianyao LYU (中国/16歳)、桑原志織 (日本/30歳)
第5位 Piotr ALEXEWICZ (ポーランド/25歳)、Vincent ONG (マレーシア/24歳)
第6位 William YANG (アメリカ/24歳)
入選 David KHRIKULI (ジョージア/24歳)、Tianyou LI (中国/21歳)、進藤実優 (日本/23歳)


ファイナルは10月18-20日 開催 いよいよ優勝者が決定!
スケジュール
10月18日(土) Tianyou LI (中国)、Eric LU (アメリカ)、Tianyao LYU (中国)、Vincent ONG (マレーシア)
10月19日(日) Miyu SHINDO 進藤実優 (日本)、Zitong WANG (中国)、William YANG (アメリカ)、Piotr ALEXEWICZ (ポーランド)
10月20日(月) Kevin CHEN (カナダ)、David KHRIKULI (ジョージア)、Shiori KUWAHARA 桑原志織 (日本)
  • すべて現地の18時=日本時間の翌日深夜1時から開演を予定

ファイナルでは、協奏曲をオーケストラとの共演で演奏します。コンテスタントたちの挑戦を応援しましょう!

スケジュールの最新情報はコンクール公式ページをご参照ください


ワルシャワからのコンクールレポート

今回のピティナのショパン・コンクール本大会レポートは、現地の熱気と感動をリアルタイムでお伝えする、3名の素晴らしいレポーターによって支えられています。ファイナルを目前にますます盛り上がる現地の様子を、ぜひ記事と動画でお楽しみください。

飯田有抄さん(研究会員)
クラシック音楽ファシリテーター/ジャーナリスト
飯田有抄
2次予選から現地入りし、1人ひとりの演奏を丁寧にレポート。2021年大会に続き、今回も温かな視点で現場を伝えてくださいます。

前回に引き続き「ショパコン日記」を担当しています。課題曲や審査方法などで前回とはまた違った内容となったショパン・コンクール。コンテスタントには新しい顔ぶれもあれば、前回から引き続きの挑戦者、すでに人気者で実力者といったピアニストも登場し、加熱ぶりがすごいです。現地でのチケット争奪戦、ブラボーが飛びまくる客席の熱気、街をあげてのショパンムードに包まれながら、ピティナ・レポーターのマルタさん、木米さんとともに、お伝えしています。ファイナル、そして受賞者が決まるその瞬間まで、みなさんと一緒にコンテスタントへの応援を続けます!

注目記事
飯田有抄のショパコン日記2025
木米真理恵さん(正会員)
ピアニスト/現地レポーター
木米真理恵
ワルシャワへの留学、ショパンコンクール出場経験をもとに、1次予選全員の演奏をリスペクトを込めてレポートしてくださいました。

ワルシャワより毎日、ショパンコンクールの様子(と、その周辺情報)をレポートしています!
レポーターとして全ての演奏を聴くのは初めての経験ですが、素晴らしい瞬間の連続、たくさんの出会いに興奮の日々です。
1次予選(noteで「ワルシャワ通信」を担当しました)から長い道のりの3週間…かと思いきや、あっという間にセミファイナルも大詰め。最後までみなさんと一緒にコンテスタントさんたちを応援しながら、会場の空気をそのままお伝えしていきたいと思います!

注目記事
木米真理恵のワルシャワ通信
マルタ・カルシ=アシダさん
元ポーランド広報文化センター副所長/取材協力
マルタ・カルシ=アシダ
演奏直後の声を丁寧に取材。出場者インタビューを通じて現地の空気を届けてくださいます。

ショパン・コンクールのプレスルームから

プレスルームでは、各ステージの演奏を終えたピアニストたちをいつも心待ちにしています。
演奏の最後の一音が響き、会場に拍手が起こるその瞬間、取材チームはすでに質問の準備を整え、出演者が来るのを待っています。

アーティストが部屋に入ってくる瞬間は、いつも特別です。入室と同時に、全員が大きな拍手を送り、演奏を称え、今後の健闘を祈ります。

演奏を終えたピアニストは、まず最初にポーランドラジオ第2チャンネルのインタビューに応じます。その後、ポーランドテレビ(TVP Kultura)や他のラジオ、新聞などの記者が質問を行います。

インタビューの質問はいつもとても多く、時間はあっという間に過ぎてしまいます。
演奏直後にテレビの生放送に呼ばれ、後からプレスルームに戻ってくるピアニストもいます。
私たちが一人のピアニストと話している間に、ステージでは次の演奏が始まっていることもしばしばです。

ポーランドのメディアはさまざまな質問をします。たとえば:
「なぜショパン・コンクールに挑戦しようと思ったのですか?」というような一般的な質問から、「どのように準備をしましたか?」「ステージの緊張をどう克服していますか?」
「好きなショパンの作品は?」
といった具体的なものまで、幅広く聞かれます。

特にポーランド出身の参加者には高い関心が寄せられます。国内メディアは彼らを熱心に応援し、友人関係、教育、出身地などについても質問します。

一方で、アジア出身のピアニストたちも大きな注目を集めています。今年は、マレーシアなど、ショパンがあまり知られていない国からの参加者もいました。そのため、そうした国の教育環境やショパン音楽の受け止め方についても多く質問が寄せられました。

特に注目されるのは、やはり日本のピアニストです。ポーランドでは、「日本の人々はショパンの音楽を特別に愛している」とよく知られています。そのため、日本人参加者には必ずと言っていいほど次の質問が投げかけられます。

「なぜ日本ではショパンがこれほどまでに愛されているのでしょうか?」

おそらく、この質問をされたことのない日本人ピアニストはいないでしょう。

若い才能あふれるピアニストたちが、人生の中でも特に大切な瞬間を迎える場所にいられることは、大きな名誉であり喜びです。
彼らの緊張や感動、そして次のステージへ進む瞬間の笑顔を間近で見守ることができるのは、本当に幸せなことです。

注目動画
牛田智大さん
Mr. Hyo LEE
Mr. Hyuk LEE
Ms Tianyao LYU
出場者インタビュー

日本人コンテスタント

ワルシャワで素晴らしい演奏をされた日本人コンテスタントたちの演奏の現地レポートをご覧ください。

桑原志織さん
記事へ
進藤実優さん
記事へ
牛田智大さん
記事へ
山縣美季さん
記事へ
中川優芽花さん
記事へ
次予選5日目レポート1
記事へ

ショパンコンクールをもっと楽しむ~ピティナ・ピアノ曲事典

今回のコンクールでも様々な名演が生まれました。

ピティナ・ピアノ曲事典では、ショパンの作品を網羅的に解説。楽曲の背景、演奏のポイント、YouTubeでの演奏例へのリンクなど、充実した情報が揃っています。

注目のコンテスタント課題曲
コンクール演奏曲関連note

ショパンコンサートをプレミア公開!

10月8日にサントリーホールにて開催された「ショパンコンサート」の演奏をYouTubeプレミア公開にてお届けいたします。
ファイナリストたちが挑む、ピアノ協奏曲の1番&2番をぜひファイナル前にお聴きください。

10月17日(金)20時~ プレミア公開
コンサート概要
日本フィル×ピティナ ショパン・コンサート
日程 2025年10月8日(水)19:00開演
会場 サントリーホール 大ホール
出演 横山幸雄(指揮)、関本昌平、古海行子、稲沢朋華(ピアノ)、日本フィルハーモニー交響楽団

過去のショパンコンクール特集
ショパンコンクールレポート

ピティナでは、2010年・2015年に全ステージのレポートやインタビューを公開。2021年特集(延期開催)ではオンライン連携を拡充し、大きな反響を集めました。

2021年(第18回)
☆ Topics
  • 反田恭平さん(第2位)・小林愛実(第4位)の日本人ダブル受賞。
  • ブルース・リューが第1位を受賞。
2015年(第17回)
☆ Topics
  • 日本人では小林愛実さんが唯一の本選進出。
  • チョ・ソンジン(韓国)がアジア人として3人目の優勝。
2010年(第16回)
☆ Topics
  • ショパン生誕200周年のメモリアル。
  • ユリアナ・アヴディエヴァが優勝。
ピティナ会報「Our Music」掲載記事
2005年(第16回)
☆ Topics
  • インターネット中継が本格始動。
  • 関本昌平・山本貴志が第4位入賞。
  • ラファウ・ブレハッチが優勝。
2000年(第15回)
☆ Topics
  • 日本人最高位は佐藤美香の第6位。
  • ユンディ・リが18歳で優勝(15年ぶりの第1位)。
調査・研究へのご支援