ショパン国際ピアノコンクール2025 ~ピティナの現地レポート総集編

現在、ピティナでは現地ワルシャワからの「ショパンコンクールレポート」を連日noteで配信中。
日本人コンテスタントの活躍や会場の熱気を、複数のレポーターによる臨場感あふれるレポートでお届けしています。
また、演奏プログラムのポイントやステージ進行情報、聴きどころの解説など、鑑賞がより深く楽しめる情報も随時更新中。 現地レポートとあわせてチェックすることで、コンクールの魅力を一層味わっていただけます。
10月16日(木)ショパンコンクールは、いよいよ3次予選の最終日を迎えます。牛田智大さん、Kevin CHEN ケヴィン・チェン(カナダ)、Eric LU エリック・ルー(アメリカ)などの実力派・注目ピアニストが登場。
7人の演奏が終わると、日本時間の10/17(金)朝には、ファイナリストが発表されます。ファイナリストは規定では10名以内とされています(2次・3次に従えば、10名)。
10月18日(土) | ファイナル1日目 |
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10月19日(日) | ファイナル2日目 |
10月20日(月) | ファイナル3日目 |
ファイナルでは、協奏曲をオーケストラとの共演で演奏します。コンテスタントたちの挑戦を応援しましょう!
スケジュールはコンクール公式ページをご参照ください
今回のピティナのショパン・コンクール本大会レポートは、現地の熱気と感動をリアルタイムでお伝えする、3名の素晴らしいレポーターによって支えられています。ファイナルを目前にますます盛り上がる現地の様子を、ぜひ記事と動画でお楽しみください。



ショパン・コンクールのプレスルームから
プレスルームでは、各ステージの演奏を終えたピアニストたちをいつも心待ちにしています。
演奏の最後の一音が響き、会場に拍手が起こるその瞬間、取材チームはすでに質問の準備を整え、出演者が来るのを待っています。
アーティストが部屋に入ってくる瞬間は、いつも特別です。入室と同時に、全員が大きな拍手を送り、演奏を称え、今後の健闘を祈ります。
演奏を終えたピアニストは、まず最初にポーランドラジオ第2チャンネルのインタビューに応じます。その後、ポーランドテレビ(TVP Kultura)や他のラジオ、新聞などの記者が質問を行います。

インタビューの質問はいつもとても多く、時間はあっという間に過ぎてしまいます。
演奏直後にテレビの生放送に呼ばれ、後からプレスルームに戻ってくるピアニストもいます。
私たちが一人のピアニストと話している間に、ステージでは次の演奏が始まっていることもしばしばです。
ポーランドのメディアはさまざまな質問をします。たとえば:
「なぜショパン・コンクールに挑戦しようと思ったのですか?」というような一般的な質問から、「どのように準備をしましたか?」「ステージの緊張をどう克服していますか?」
「好きなショパンの作品は?」
といった具体的なものまで、幅広く聞かれます。

特にポーランド出身の参加者には高い関心が寄せられます。国内メディアは彼らを熱心に応援し、友人関係、教育、出身地などについても質問します。
一方で、アジア出身のピアニストたちも大きな注目を集めています。今年は、マレーシアなど、ショパンがあまり知られていない国からの参加者もいました。そのため、そうした国の教育環境やショパン音楽の受け止め方についても多く質問が寄せられました。
特に注目されるのは、やはり日本のピアニストです。ポーランドでは、「日本の人々はショパンの音楽を特別に愛している」とよく知られています。そのため、日本人参加者には必ずと言っていいほど次の質問が投げかけられます。
「なぜ日本ではショパンがこれほどまでに愛されているのでしょうか?」
おそらく、この質問をされたことのない日本人ピアニストはいないでしょう。

若い才能あふれるピアニストたちが、人生の中でも特に大切な瞬間を迎える場所にいられることは、大きな名誉であり喜びです。
彼らの緊張や感動、そして次のステージへ進む瞬間の笑顔を間近で見守ることができるのは、本当に幸せなことです。
ワルシャワで素晴らしい演奏をされた日本人コンテスタントたちの演奏の現地レポートをご覧ください。

今回のコンクールでも様々な名演が生まれました。
ピティナ・ピアノ曲事典では、ショパンの作品を網羅的に解説。楽曲の背景、演奏のポイント、YouTubeでの演奏例へのリンクなど、充実した情報が揃っています。
10月8日にサントリーホールにて開催された「ショパンコンサート」の演奏をYouTubeプレミア公開にてお届けいたします。
ファイナリストたちが挑む、ピアノ協奏曲の1番&2番をぜひファイナル前にお聴きください。
日程 | 2025年10月8日(水)19:00開演 |
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会場 | サントリーホール 大ホール |
出演 | 横山幸雄(指揮)、関本昌平、古海行子、稲沢朋華(ピアノ)、日本フィルハーモニー交響楽団 |
ピティナでは、2010年・2015年に全ステージのレポートやインタビューを公開。2021年特集(延期開催)ではオンライン連携を拡充し、大きな反響を集めました。