ピティナ調査・研究

第14回(最終回):YouTubeアナリティクスの一歩進んだ使い方

Youtube活用講座
第14回(最終回)
YouTubeアナリティクスの一歩進んだ使い方
  • アナリティクス
  • YouTube Studio

YouTubeアナリティクスは日々進化しています。初心者の方にも分かりやすいガイドコメントがつくなど常にアップデートされ続けていますので、基本的な機能の中で十分にその恩恵を受けることができます。

今回は「より本格的に分析してみよう!」という方向けにYouTubeアナリティクスの一歩進んだ使い方を解説させていただくことで、この講座の締め括りにしたいと思います。

エクスポート機能

YouTubeアナリティクスのデータは、エクセル等で編集することが可能です。
YouTubeアナリティクス>詳細モード>現在のビューをエクスポート、という流れになります。

具体的なエクスポート形式としては、

  • Googleスプレッドシート
  • カンマ区切り形式(.csv)

となります。

使いやすいほうを選択いただければと思いますが、例えばGoogleスプレッドシートに展開して、その後データをエクセルに貼りなおして作業という方法もあります。

こちらの作業を行う上で気を付けたい点としては、 あくまでも「現在のビューをエクスポート」する機能ですのであらかじめ必要な項目を現在のビューにいれておく必要があります。

こちらは詳細モードにおける動画単位のリスト上部の項目追加(青色のプラスマーク)から可能です。

青色のプラスマークをクリックすると上記のような追加可能な項目が現れます。

ここから自分が必要だと思う項目を選択してからエクスポートを行うと網羅的に情報が扱えるので非常に便利です。

またこの機能を使う上での最大のメリットは、動画IDの一覧化ができる、ということです。 動画IDとは、各動画ページのURLの末尾に割り振られる固有の文字列です。

その動画IDを一覧化できると、次にご説明させていただく「グループ化」の際に非常に便利になり、YouTubeアナリティクスの一歩進んだ使い方ができるようになります。

グループ化

これまでの講座の中でチャンネル全体の分析、動画単位での分析、に触れてきましたが、 実はYouTubeアナリティクスでは動画を複数本まとめてグループ化し、そのグループ単位での分析ができる機能が用意されています。

これにより何が可能になるかと言うと・・・

  • 出演者別でグループ化(新規登録者の獲得に寄与しているのは?視聴回数では?収益では?視聴者層の違いは?)
  • レギュラーで更新している定番企画別でグループ化(新規登録者の獲得に寄与しているのは?視聴回数では?収益では?視聴者層の違いは?)
  • コンテンツ戦略の3H別でグループ化(それぞれ狙った意図が反映された結果が出ている?)
  • 大きなテーマ(ジャンル)別でグループ化(コスメ、フード、ファッションなど扱うもので結果が違う?)
  • 動画の構成別でグループ化(演奏から始める構成と、トークから始める構成の違いは?)

などなど、動画単位では把握しにくい、大枠の傾向としてどのようなパフォーマンスを生んでいるのか?ということが確認できます。

その方法は・・・

YouTubeアナリティクス>詳細モード>チャンネル内で検索(画面左上のチャンネル名)>グループ

となります。

ここからグループを作ることが可能なのですが、その際に動画IDを一覧化していると、1本1本手動でチェックボックスを入れていく手間が省け、一度に最大500本の動画をグループ化することができます。

  1. まずはエクスポートで動画IDを一覧化し、
  2. その後そのリストをソートできるようにグループ化したい項目を入れ、
  3. ソートした動画IDを使って一気にグループ化

グループ化が完了すれば、詳細モード>チャンネル内で検索>グループ、という導線でそれが選択できるようになりますので、後はチャンネル単位、動画単位での分析と同様のことが可能になります。

毎日やる、毎週やるわけではなく、3か月~1年に1回、傾向を見るために少し俯瞰して分析してみよう、というイメージです。

こうした傾向をとらえておくと、次に「誰(出演者)を使って、どんなテーマ(ジャンル)の動画を、どのようなコンテンツ戦略(3H)で展開すればよいのか?」といった企画段階での指針が生まれます。

アーティスト、パフォーマーにとってYouTubeチャンネルは、ご自身さえ諦めなければいつまででも続けることができ、成長させ続けることができるベースとなるメディアだと思っております。

だからこそ、その運営の中で蓄積した過去データを正しく分析し、次のアクションへ繋がる傾向を把握することで、ご自身のタレントの生かし方はもちろんですが、流行・トレンドからも最適なものを取捨選択することができると考えております。