第4回 コンテンツの魅力を視覚的に伝える方法について
サムネイルが9割?!
コンテンツの魅力を視覚的に伝える方法について
YouTubeの「サムネイル」は皆さまご存じでしょうか?
- あの動画の見出し画像のこと?
- もちろん!あの動画をアップロードしたときに3択で選ぶヤツでしょ!
- YouTuberが良く大きな文字とアップの表情で作りこんでる画像ね!
- でも、逆に最近文字の少ない画像が多くない?!
などYouTubeにどれくらい触れていらっしゃるかによって感じ方は様々かもしれませんが、各動画の表紙、見出しに該当するようなアノ画像をサムネイルと呼びます。
YouTubeで多くの方に動画を見ていただこうとするならば、このサムネイルこそ、最もこだわらなくてはならないポイントの1つです。「サムネイルのイメージを考えてから動画の企画内容を考える」などという極論まであるくらいです。
第3回では「インプレッションのクリック率」と「視聴時間」が重要であることの説明をしましたが、まさにこの2つに大きな影響を及ぼすのがサムネイルです。今回はこの「サムネイル」にフォーカスします。
まずYouTubeに動画をアップロードすると、データが読み込まれ、その後3択でサムネイルを選択するフローになります。
もっとも簡単な設定方法が、システム的に抽出された3つの画像から選択する方法ですが、この場合いまいち何の動画なのかが分かりづらく視聴者にとって再生したくなるものにならないケースが多いです。
そこで左端のサムネイルのアップロードから、任意の画像を設定することがお勧めです。
この仕組みを「カスタムサムネイル」と呼びます。
今回の例であればこんな画像を作って、アップロードするわけです。
「え?将来に独身の男性が余るってどういうこと?」
と初めて興味を持っていただけるようなコンテンツに仕上がるということです。
ですので、せっかく動画を公開するのであればカスタムサムネイルを設定することを強くお勧めいたします。
ちなみにこのカスタムサムネイルはAdobe Photoshopなどで作成するケースが多いですが、最近では「スマホで簡単に作成しちゃう!」という方も多くいらっしゃいます。
このようなカスタムサムネイルの工夫によって、視聴者は再生したくなる!という好影響を及ぼすことが可能になるわけですが、これをアナリティクスにおける数値(前回記事参照)でいうと「インプレッションのクリック率」という指標に表れます。
動画のサムネイルが何回人の目に露出され、何回再生に至ったのか、という率です。
この数値が高いと人気のあるコンテンツだと判断され、より多くの視聴者に露出され、結果的に再生数が多くなる、という理屈です。
上記の「未来の男女比」というサムネイルを見て、「え?将来に独身の男性が余るってどういうこと?」という疑問を持ったとします。すると「男性の数が増える?女性が少なくなる?」という推測をもって再生することになります。あるいは「どれくらいバランスが崩れるの?」という疑問かもしれません。
この動画の視聴者維持率をアナリティクスで確認してみるとこんな結果になりました。
動画の後半に出てくる「男女比ってどれくらい違うの?」というシーンまで、安定した視聴維持を記録し、70%近くの視聴者が離脱なく動画を見ています。
いわばサムネイルは「クイズの問い」のような効果もあると言えるかもしれません。
逆にサムネイルの印象から視聴者がイメージした内容とかけ離れた内容で動画がスタートしてしまうと、急速な視聴離脱を招くことになります。
この視聴時間もコンテンツの「質」を判断する上での重要な指標と考えられています。
前述の「インプレッションのクリック率」が高く、同時に「視聴時間」が長いことが、
YouTubeTOPや関連動画での露出数が増える理屈になり、結果として多くの視聴者に再生される動画となります。
また当然ですが「動画を見たことのない視聴者にとってわかりやすいものかどうか」が重要になってきます。
サムネイルを作る人は、たいていその動画を何度も見て作った人です。それだけに難しい面もあるのですが、初めて見る人が「見たい!」と思わせるようなフックを、サムネイルに盛り込みたいところです。
「とにかく魅力的なカスタムサムネイルを作ろう!」と考えて、たくさんの文字情報で装飾することを考えるかもしれません。しかし最近の傾向としては…
「文字情報は少なめ」「絵(写真)は強め」
がトレンドになっています。
正解はない世界なので、あくまでも参考程度にとらえていただければと思いますが、このトレンドの理由としては以前に比べて大きなサイズでサムネイルが表示されるケースが増え、文字で補足しなくても十分に写真で表現できるようになってきたことが考えられます。また、海外からの視聴を狙う場合は日本語が「ノイズ」になるという側面にも注意が必要です。
もちろん写真だけでは伝わらないケースもありますので、文字も場合によっては重要ですが、
要素を盛り込むというよりは引き算で、これで勝負する!という1つのメッセージに絞ったほうが強い印象を残せるかもしれません。
誰が?という出演者が重要なのか?
何を(何の曲を)?が重要なのか?
どのように(またはどんな場所で)が重要なのか?
ぜひご自身のコンテンツにマッチした「サムネイル戦略」を見出していただければと思います。
次回は、第5回は「YouTubeにおける動画タイトル、タグなどの各種メタ情報の設定の仕方」についてお話させていただきます。