ピティナ調査・研究

第27回 マズルカ第28番(4つのマズルカ Op.41より 第3曲 ロ長調)

マズルカを味わう
第27回 マズルカ第28番
4つのマズルカ Op.41
第3曲 ロ長調
〔A〕1~38小節 クーヤヴィアク
〔B〕39~54小節 マズール
〔A'〕55~78小節 オベレク

憂鬱な前2曲とは対照的に、まさに農民の踊りと言えるような活力みなぎるマズルカ。トニックとドミナントの和音のみで進行するシンプルな3部形式ですが、短いフレーズのめまぐるしい入れ替わりや転調などを楽しめる作品です。

ショパンはこの曲について次のように言っていたそうです。

ギターの合奏で始まり、幾組もの踊り手たちが頻繁に入り乱れ、方向を変えるから、演奏には特別の困難がつきまとう。最初の4小節とその繰り返し(9-12、21-24、29-32、76-78小節)はギターのプレリュードの要領で、少しずつ動きを速めて弾かねばならない。マズルカが始まるのは、やっと5小節目からなのだ。

ショパンはこの第3曲でも前2曲と同様、マズールのクライマックスでフォルティッシモにまで到達してしまうほど、骨太な姿を見せています。別天地ノアンでの心身の充実ぶり、そして30歳前後の最も脂の乗った時期であったこと。これらが反映された作品41は、ショパンの意外な素顔を見ることができるマズルカと言えるでしょう。

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