ピティナ調査・研究

第164回 ショパン臨終その後

ショパン物語
1.デスマスク 現在、よく見るショパンのデスマスクは、苦悶の跡を取り去り、比較的安らかな表情をしているが、実際はかなり苦痛に歪んだ表情をしていたようである。
デスマスクはクレサンジェが数点作っているが、その中には、断末魔のもがき苦しみ叫んでいるような表情のものがある。

2、解剖
10月19日頃、主治医のクリュヴェリエ博士によって行われた。クリュヴェリエは解剖学の教授でもあったという。
解剖の結果を記した文書は残っていないが、肺よりも心臓のほうが悪くなっており、それが直の死因だったという。

林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ