第101回 ソランジュの結婚
1.ショパンの病気
この頃、ショパンは病気が重くなり寝込んでいたが、多忙なサンドに心配をかけた くないということで、サンドに病気のことを知らせなかった。看病にきてくれている 弟子たちにも、サンドには知らせないようにお願いしていた。が、弟子のひとり、チ ャルトリスカ夫人が、ショパンの病気のことを、ノアンのサンドへ知らせてしまうの であった。(そのショパンの病気のことを心配するサンドの友人らへあてた手紙が残 っている)
サンドは、ショパンが病状を自分に隠したがっていることを察し、自分がすでにシ ョパンの悪い病状を知っている、ということは隠すことにしたのであった。
サンドは、ショパンが病状を自分に隠したがっていることを察し、自分がすでにシ ョパンの悪い病状を知っている、ということは隠すことにしたのであった。
2.ソランジュの結婚
ショパンには、ソランジュの結婚のことを言わないでいたサンドは、ロジエール嬢 への手紙にも「ショパンを一家の主、家族会議の長にするわけにはいかない」と書い ていた。
結局、ショパンの式のことを知らせたのは、すべての仕度が整った5月初めだとい われる。
結局、ショパンの式のことを知らせたのは、すべての仕度が整った5月初めだとい われる。
3.ショパンの病気
ドラクロワは、5月2日の日記にショパンの病状を「喘息の重い発作」と記してい た。吐血もし、呼吸困難になっていたらしい。そのため、式には出席しなかったが、 回復してからも、ノアンに行こうという気は起きなかったという。ワルシャワの家族 への手紙にも「そういう気になれない。女主人(サンド)とその息子(モーリス)と 娘(ソランジュ)以外にも、新しい重要人物がいて、その連中に慣れなければいけないというのは、もうたくさんである」と書いている
林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ