ピティナ調査・研究

第087回 モーリスの敵意

ショパン物語
1.ショパンの召使ヤン ポーランド人で母国語が通じるヤンをショパンは大変かわいがっており、単なる召使としてではなく、話し相手としても心のよりどころにしていたと考えられる。モーリスは、このヤンの「フランス語」を笑い、からかい、ほかの使用人をもけしかけ、いじめていたようである。料理女スザンヌからも馬鹿にされたヤンは怒り、台所ではケンカが耐えなかったという。そしてヤンは解雇されてしまい、ショパンには、新しく「ポーランド語は通じないフランス人」の召使が雇われた。ノアンはだんだんショパンにとって居心地が悪くなっていくのだった。
林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ