ピティナ調査・研究

第085回 ルドヴィカ 帰る

ショパン物語
1.ノアンの状況 ショパンは姉夫婦をパリで見送った後、9月4日にまたノアンに帰ってきて、ソナタロ短調を仕上げ、それをパリの出版商に渡すため、また9月22日にノアンを出発しパリへ向かう。
パリでは、ロジエール嬢にお昼をご馳走してもらったり、ドラクロワとおしゃべりしたりして、27日にはまたノアンに戻ってくる予定であった。(シルヴィ・ドレーク=モワン著「ノアンのショパンとサンド」より)
ただし、小沼ますみ著「ショパンとサンド」では、まだこの時点ではソナタロ短調は仕上がっておらず、パリに出てきたのは、出版商との取引のことで、その後もノアンに戻ったショパンはソナタロ短調の作曲を続けた、と書かれている。そして、ノアンの生活が終わり、11月28日、サンドより一足先にショパンはパリに帰るのであった。サンドは家の仕事と原稿書きのため、ショパンより遅れて12月13日にパリに到着した。
林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ