ピティナ調査・研究

第057回 招かなかった友人リスト 

ショパン物語
1.シャルロット・マルリアニ夫人 リストとマリー・ダグー夫人は、1837年の冬と春に、ノアンに招かれ滞在したことがある。しかし、マリーはサンドに敵対心を抱くようになり、そのことを、サンドは友人のマルリアニ夫人から聞かされるのである。ちなみにマルリアニ夫人は、フランス駐在のスペイン領事伯爵夫人(夫の伯爵は亡命イタリア人であり、亡命ポーランド人に同じ立場として共鳴していたという)であり、サンドより16歳年上で、よく文通をしていた。性格はかなりおしゃべりでおせっかいだったらしい。よくサロンを開き、ショパンも度々招かれていた。
2.マリー・ダグー夫人 1805年生まれ、1876年に没する。
1833年、サロンでリストと知り合い、1835年には関係を結んでいた。マリーは文筆活動もしており、サンドに対抗心を燃やしていたとも言われる。小説「ネリダ」で、リストとの経緯を書き、ベストセラーになった。
林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ