ピティナ調査・研究

第037回 ジョルジュ・サンドとの出会い

ショパン物語
1.出会いまでの過程 ジョルジュ・サンドは、リストとその愛人のマリー・ダグー夫人と友人であった。 サンドはリストから、ショパンの天才ぶりを聞かされていて、ショパンに興味を持ち、会いたがっていたという。そこでマリー・ダグー夫人の催すサロンで、リストに手引されたショパンに会ったのだ。 「ノアンのショパンとサンド」(シルヴィ・ドレーグ=モワン著)によると、ショパンと出会った時はサンドは男装でもなく、葉巻もふかしていなかったらしい。それでもショパンには「あれで女なのか?」と不快に思われていたようである。ただ、そのショパンのあまりの不快ぶりに「やはりサンドは男装だったのでは」と推測する説もあるようなので、ショパンと出会った時、サンドがどのような姿だったか確定できない。(従ってマンガでは、男装にも見えるような黒い服を着せた)
2.サンドとのその後 出会った当初は、サンドに好印象を抱けなかったショパンだが、芸術家仲間としてサロンで付き合う分には異存はなかったらしい。 その後、何度かサロンで顔を合わせる。 翌1837年1月にサンドはノアンに戻り、3月にはリストに、ショパンを誘ってノアンに来るように手紙を書く。が、ショパンはその招待に応じることなく、それから約1年間は疎遠になっていたという。
3.リストと愛人マリー・ダグー夫人 リストと愛人マリー・ダグー夫人は一時パリを離れ、スイスで暮らしていた。サンドも招待され一時一緒に過ごしていたこともある。またサンドもノアンにリストとマリー・ダグー夫人を招待していたという。
林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ