ピティナ調査・研究

第032回 結婚の条件

ショパン物語
1.非公式の婚約 マリヤは未成年なので、結婚には父親のヴォジンスキ氏の許可を得なければならなかった。しかしドレスデンにいない父親(ポーランドのヴォジンスキ家の領地スウジェヴォに帰っていた)には当面、結婚話は秘密にしておく、ということになった。 当然、周りのものにも知らせずに内密にする、ということでもあった。これについては、テレサ夫人は、ショパンの健康状態に不安をもっていて、マリヤとショパンの結婚話にあまり乗り気ではなかった、とも推測される。
2.テレサ夫人からの条件 テレサ夫人は、一家の主治医パリス博士にショパンの体を診させ、健康に注意し節制するように約束させた。そして、それを守れるかどうか数ヶ月間テストをすること、健康を保つことを結婚の条件にしたのである。
林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ