ピティナ調査・研究

第018回 人気の秘訣 

ショパン物語
サロン 上流階級のサロンに集まる人たちは教養が高く、音楽に通じていて、一般大衆が集まる音楽ホールの聴衆より、レベルが高かった。 ショパンは、幼少の頃からワルシャワの貴族達のサロンに招かれていたので、そういった社交界に慣れていた。ニコラ父さんにきちんとしつけられたおかげで洗練されたマナーを身に付けていたという。 礼儀正しく謙虚で控えめ、育ちの良さを感じさせるショパンは、パリの排他的な社交界にも好意的に受け入れられ、人気者になっていったのである。一方、リストは品がないわけではないが、どこか野育ち的という感じがしたらしく、ショパンほどには受け入れられなかったという。
林 倫恵子(はやしりえこ) 漫画家・ピアノ指導。ホームページ