ピティナ調査・研究

第4回 ピティナYokohamaみらいステーション ×江崎光世先生

ピアノの先生コミュニティ訪問
いつも笑顔を忘れずに!暖かいステージを作りたい!!
設立年 2006年
ピティナ・ピアノステップの開催エリア 神奈川県横浜市
代表 高嶋麻企
主な活動実績
アドバイスがもらえる公開ステージ「ピティナ・ピアノステップ」を毎年開催。バスティン・メソッドの曲を1曲以上演奏する「バスティン♪ステージ」と、アンサンブル体験を通してより広く音楽を楽しむ「アンサンブル♪ステージ」で構成している。アンサンブル体験は、リハーサルと、アドバイザーによるワンポイントレッスンで、出演者とその指導者が一緒に勉強し、本番を迎える。
2012年は、大人のピアノ初心者を対象にしたワークショップ 「大人のピアノ・奏でる喜び」を開催。2014年第3回開催、2014年「鑑賞教室」開催。
活動内容に関しての問い合わせ ホームページの「コンタクト」からメール。
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Yokohamaみらいステーションから記事のリクエストをいただきました!
リクエスト

長年にわたって多くの生徒さんを育てておられる江崎光世先生は、時代の変化に対応するため、どのようにアンテナを張っておられるのでしょうか。その方法を教えていただきたいです。

あらゆる分野の出来事をピアノ指導に結びつけて考えます

ピアノ指導者は、ピアノだけを教えていれば良いわけではないと思います。生徒たちのうち、ピアノの専門課程に進んだりピアニストになったりする人は、ごく一部です。しかしピアノを通して学んだことは、社会に出てから何らかの形で役に立つことが多いものです。ですから私は、ピアノを通して人間教育ができればと考えています。そのために、幅広い分野に興味を持ち、時代の動きを知っておきたいと願っています。

具体的には、音楽雑誌によく目を通すことはもちろん、音楽以外の分野の話題からも、ピアノ指導に通じるものはないかと考えをめぐらせます。特に、政治や経済、あるいはスポーツの世界における革新的な試みなどは、ヒントになることが多いです。そして、「教育」と名のつく本は、可能な限り読みあさっています。
公開レッスンやコンクールを聴いてヒントを得ることもあります。疑問に思うことが生じたら、それを解決するにはどうしたらよいか、自分なりに考えてみるのです。すぐに解答が見つかることばかりではありませんが、日頃から問題意識を持っていると、ふとしたきっかけで解決したりもするのです。

こうした行動や思考の原動力になったのは、「自分が受けてきた音楽教育は果たして良かったのか」という疑問でした。また、「時代遅れになってしまってはピアノ指導の仕事で生きていけなくなるのでは?」という危機感や恐怖心もありました。なにしろ、音楽大学からは毎年のようにたくさんの学生が卒業します。時代とともに、教育内容や、子どもたちの生活環境も変わるでしょう。そうした変化に対応していかなければならないのです。
だからといって、必ずしも、「あらゆる分野に関心を持たなくてはいけない」と、ことさら強く心がけていたわけではありません。自然に興味を持ったこと、感心したこと、共感したことなどを、そのままにせず、いかにピアノ指導に結びつけるかというところまで考えてみることは面白いです。そうした姿勢は、これからも大切に持ち続けたいと思います。

江崎光世
えさき・みつよ◎国立音楽大学卒業。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会理事、コンペ課題曲選定委員長。ピティナ・ピアノコンペティションで毎年多くの成績優秀者を輩出し、1996年に最多指導者賞、1999年にトヨタ指導者賞受賞。特に連弾を取り入れたレッスンには定評があり、ピアノ・デュオ、室内楽、コンチェルトなどのアンサンブル指導の普及にも取り組んでいる。毎年、課題曲公開レッスンや指導法セミナーに、講師として全国各地から招かれている。近年は「親学」にも積極的に取り組んでいる。

(ムジカノーヴァ 2013年2月号より転載)

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