松添敦子先生(2022/10/26開催レポートより)
まずは入会のきっかけと、入会して良かったことを教えてください。
大学を卒業し自宅で教室を開こうというときに、恩師からの勧めもあり入会しました。指導経験が全くない状態から、コンペやステップの運営をお手伝いを通じて支部の先生方と交流し、少しずつ指導のノウハウを学びました。他の先生から得るものはたくさんあるので、レッスンの悩みや情報交換など、支部で横の繋がりを持てたことはすごく大きかったです。
入会して良かったことは、とにかく情報量が多く、かつ幅が広いことですね。初級から上級まで、たくさんのコンテンツがあるのでいろいろな生徒に活用することができます。多様なセミナーで学べることも魅力です。コロナ禍で普及したオンラインセミナーも活用していますが、実際の演奏を聴いてこその企画もありますので、可能な限り現地に赴くようにしています。
支部ではどのような活動をされていますか?
コンペやステップがあるときに、声を掛け合ってお手伝いをしています。準備の段階だけでなく、開催が終わると反省会を開いて、それが先生同士の交流の機会になっています。また年に1回総会を開いて、支部に所属する先生方で集まり、1年間の催しのスケジュールを相談します。コンペは時期が決まっていますが、ステップは先生方の意見を反映しやすいので、いつ頃に開催しどんな企画を実施するか、アドバイザーの先生をどなたにお願いするかなどを、話し合いながら決めています。
コンペやステップも活用されていますね。
私の教室では、少なくとも発表会で年に1回は舞台に立ち、さらに希望があればステップやコンクールにも参加してもらいます。
コンペは4期に渡ってバランスよく課題曲が設定されていて、難易度は高いですが参加すれば多くの学びが得られます。ただし受けるにあたっては、「結果ではなく、過程が重要」という気構えが大切です。本番に向けての努力を成長につなげ、経験したことを次に活かせるように導くことが指導者の役目だと思います。
ステップは広く音楽を楽しむことを目的に、ステージ経験のために活用しています。長崎のステップではアンサンブル体験もできるので、ソロだけでなく室内楽を経験する機会になっています。
指導力を上げていきたいのですが、どのようにピティナを活用したら良いですか?
ステップやコンペで受け取る講評用紙から学べることがたくさんあります。自分とは違った視点や言い回しなど、いつも新たな発見がありますね。そして常に感じるのは、講評から学べるのも生徒さんあってこそだということ。なので、一人ひとりに合った指導法や教材選び、目標設定など試行錯誤しながら、生徒さんとともに成長するつもりで指導しています。
生徒募集にウェブサイトやSNSの活用は必要でしょうか?
紹介でいらっしゃる方も多いですが、その場合でも大半がインターネットで調べてから来ていると感じます。ホームページの開設は生徒さんと保護者の信頼感アップのために有効だと思います。
ステップの参加を勧めているのですが、頑として参加したがらない子もいます。どのように声を掛けたらよいでしょうか?
自信がないことが大きな要因だと思うので、自信が持てるようフォローするのが1番だと思います。発表会で納得いく演奏ができるよう選曲や練習計画を工夫し、自信がついたらステップやコンクールへの挑戦を提案するなど、ひとつずつ不安を解消しながら取り組んでいくのがよいと思います。
他の習い事と比べて、ピアノは目に見える評価が少ないと思います。「ピアノを続けている」ことが目に見えてわかるものがあったらいいのですが・・・
ステップでは、ステージに立った回数に応じ、5回、10回など節目のタイミングで「継続表彰」を行っています。また、継続5回以上を受賞された方を対象に、これまで参加したステージを記録した「継続表彰授与証明書」を発行しています。(本部事務局より)
どのステップレベルで参加したらよいか、どうやって見極めていますか?
基本的には普段使っている教本の曲が、どのステップレベルにあたるかで判断しています。
初めて参加される際は、今取り組んでいる曲よりも難易度を下げて、本番で緊張しても確実に弾ききれる曲を選んでも良いかもしれません。(本部事務局より)
どの教本が課題曲になっているのでしょうか?
先生方が普段お使いの教本で参加できるよう、可能な限り市販の教本をレベル分けし、課題曲として登録することを目指しています。また人気のあるポップスの曲も随時追加していきますので、詳細はウェブサイトをご確認ください。(本部事務局より)
- 普段はなかなか聞くことができない同業者の皆様のお話を伺うことができ、とても参考になりました。
- 他の先生も自分と同じ悩みや疑問をお持ちで少し安心しました。気になっていたことも回答してもらえてありがたかったです。
- 松添先生の活気あふれたお話が大変勉強になり、励みにもなりました。今までなぜ入会を躊躇していたのか…と思いました。「生徒をよく見て、日々勉強」という言葉に、私もまだまだ頑張れると思いました。