ピティナ調査・研究

第1回「ピアノでお友だちに負けたくない!このキモチ、どうしたらいい??」

みー子さんのピアノ・アレ・コレ
みー子ちゃん!!!みー子っ!! はぁい、ママ。なぁに? なぁに?じゃないわよ、みー子。
あなた今日、ピアノのお稽古はちゃんとしたの? ん?・・・まだよ、ママ。今やろうと思ってたとこー 今今って・・・いっつもそうじゃないの。
そんなことじゃあ、ちっともじょうたつしないのよ!! わっかってるわよぉ???もぉ??? この子ったらもう・・・ お隣のまさおくん、毎日2時間もお稽古なさるそうよ!みー子も少しは見習いなさい!! えええ、まさお?いいよぉ、あんなヤツ。となりのクラスだし、合唱の伴奏はみー子がやるもん。 そぉいうことじゃないでしょ??まさおくん、もうブルグミュラーは終って、なんでも次の発表会ではシューベルトの即興曲弾くそうよ! ええー?いいよ、男子なんてかんけーないって!それよりみー子、今すっごい「人形の夢と目覚め」にハマってんの。
じゃ、みー子、遊び行って来る!お稽古、あとでやるよっ もう・・・みー子ったら・・ もう少し意欲的になって、大曲に挑戦するとか上を目指してくれたらいいのだけれど・・・ ラララン♪ラララン♪ラ・ラ・ラァ?ン♪
お向かいのふさ子んちで、これ右手と左手でふたりでわかれてひくんだ? いよっ!みー子じゃんか! あっ、まさおっ ピースなんか持ってどこ行くんだよ。またふさ子んちかぁ?
ぅへっ!!おまえ、まだこんな曲、やってんの?! こっ、こんな曲とは何よっ!いい曲よ!みー子好きだもんっ それに、あんたにカンケーないでしょ?! へ。べっつに?カンケーないけどさー オレ、こんどシューベルトのアムプロムチュ、やんだよねぇ。ふよみとか、すっげーたいへーん あっそ! それがどーしたの?! どいてよ。ふさ子んち、いくんだから! おっと、しっけ?ぃ そうそう、お前、まだブルグミュラー、「子供の集会」やってんだって?!?! へへ!!おっせーな!! お・・・おそい・・・ですって・・・?! ただいまぁ・・・みー子ピアノ練習する。 まさおに負けたくないんだもん! あら、遊びに行ったんじゃなかったの??練習がんばるのはいいけれど・・・ ちょっと様子がヘンだわねぇ・・・ ?ガツガツ指の練習をするみー子? イテテテテ!!!みー子さん、さっきから今日はタッチが乱暴だよ!一体どうしたんだい? あ、キーマン先生!!みー子負けてらんないの!まさおに「おそい」とか言われちゃってさ、くやしいの!みー子もシュベルトのアンパンチューやる!!キーマン先生、おしえてよ! それを言うならシューベルトのアムプロムチュでしょ?・・・でもそんな大きな曲、少し早いんじゃないかな。だいいち、その曲知ってるの? し、知らないわよ!でもやるったらやる!!まさおにギャフンと言わせてやるんだから!それに、おっきい曲ひけたらカッコいーじゃん! ふう。ちょっとまってね、みー子さん。ピアノを弾くのに誰かを負かしてやるー!とかカッコつけちゃえー!とかは、ちょっとちがうんじゃないかなぁ。 えー。だってぇ。 あせって誰かの真似をしても、みー子さんが本当にうまくなれるワケじゃないよ。 じゃあみー子どうしたらいいの?みー子だって、うまくなりたいもん! うまくなりたいならね、誰かに勝とうとすることじゃなくて、みー子さんの「あこがれの曲」を思い出してごらん。 え?あこがれの曲??なんだっけ。 みー子さん、このまえ発表会で、5年生のタマ子さんが弾いた曲をきいて、感動した?!って言ってなかった? うん!アレすごかった!「エリーゼのために」っていうんだよ!タマちゃんステキだったぁ・・・。でも、むずかしそうなのぉ。 その「エリーゼのために」、みー子さんだってタマ子さんみたいに弾けるかもしれないよ。 えっほんと?!?! 本当さ。だってみー子さんはその曲に、とってもあこがれてるよね。いちばん大切なのは、その心。音楽に感動することなんだ。 え?でも、どんなに感動しても、弾けるわけじゃないよ。 たしかにね。でも大好きな曲があるってことは、その曲を弾けるようになりたいから、練習をがんばれるってことだよね。そして練習は、ていねいにゆっくりやればいいんだよ。 たしかにね。でも大好きな曲があるってことは、その曲を弾けるようになりたいから、練習をがんばれるってことだよね。そして練習は、ていねいにゆっくりやればいいんだよ。 そうじゃないんだよ。「いそがばまわれ」って言うでしょ?ひつようなことを、ていねいにやることが、実はいちばんの早道なんだ。 「いそがばまわれ」・・・か。みー子、早くうまくなるために、ゆっくりやるのか・・・。 そうだよ。赤ちゃんはいきなり固いおせんべいは食べられないけど、やわらかいものからゆっくり食べさせてあげれば、なんでもじぶんで食べられるようになる。ピアノもそれと同じなんだよ。 ゆっくりちゃんとやれば、みー子、そのうちなんでもじぶんで弾けるようになれるの? そうだよ。そのために今はみー子さんにとって必要なことをちゃんとやろう!だからね、だれがどんな曲を弾いていようと、そんなことはぜんぜん関係ないんだよ。 う?ん、そっか。なんとなくわかってきたかも!あせっちゃダメだね。みー子、「エリーゼのために」だったら誰よりもステキに弾けるピアニストになりたいな! その調子だよ♪みー子さんなら、ぜったいにそうなれる。大好きな曲へのあこがれを、大切にしようね! 今回の隠れキーマン先生
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