ピティナ調査・研究

はじめに

今、悩める若手指導者へ伝えたい
はじめに

今回この企画をお受けするにあたって、大変恐縮しています。 お話しさせていただく内容は、すでに活躍中の先生やベテランの先生方には既知の内容かと思います。

しかしながら、若い指導者の先生方、生徒さんや保護者との接し方に悩んでおられる先生方の気持ちが少しでも前向きなものに変わることができれば幸いです。

ぜひお話しさせてください。

私の40数年のピアノ指導の歴史において、ピティナ特級に出場するような生徒を輩出したことはありません。

しかし、ピアノを通して成長し、ピアノ指導者になっている生徒、学校の先生、公務員になりピアノの演奏を披露し皆さんに癒しを与えている生徒、企業で活躍し立派に成長した生徒など、今でも挨拶に来てくれる生徒が数多くいます。

指導を始めた当初はコンクールに出しても全員予選落ち…しかし、そのコンクールをきっかけに自分自身も成長しようと決意することができました。きっかけをくれた生徒さんにも感謝です。

ピアノ教室を通して生徒さんや保護者と出会い、共に成長し、ピアノ指導者がその生徒さん、保護者の人生にとって「あの先生のおかげで今の私がある」と思っていただけるような、ピアノ学習を通して「心の豊かさ」を育むレッスン、向き合い方ができるようにと願っています。

生徒さん、保護者、指導者のトライアングルがしっかりとしてこそ、「ピアノが弾ける」ことで「心の豊かさ」を手に入れられると信じています。

厚地 とみ子
顔写真
あつじ とみこ◎熊本音楽短期大学(現平成音楽大学)ピアノ科卒業。厚地音楽教室及びトゥジュール・アンサンブル主宰熊本よか音ステーション代表。ピティナ・ピアノコンペティションに於いて、1995年より連続指導者賞受賞。2017年に4月に熊本震災復興祈念コンサートに出演。2018年4月にピティナ・ピアノ指導セミナー・指導法紹介ポスターセッションプレゼンターを務める。地元での福祉施設への慰問演奏を積極的に実施。ピティナ・ピアノコンペティション、日本バッハコンクール、ブルグミュラーコンクール、ショパン国際ピアノコンクールin Asia、日本クラシックコンクール、九州音楽コンクール、ルーマニア国際コンクール、ピアラピアノコンクール、さいたコンクールの審査員を務める。これまでに、ピアノを清川公子、出田敬三、松崎伶子、室内楽を多喜靖美、各氏に師事。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会正会員。
調査・研究へのご支援