ピティナ調査・研究

第24回 ピカソくんをたたえて(こどものためのピアノ組曲)

出版社名:カワイ出版
◆ 解説

カワイ音楽教室の機関誌「あんさんぶる」に連載するために、2006年の暮れから2007年の夏にかけて作曲。"20世紀の大芸術家パブロ・ピカソの偉業をたたえる"という構成は、ラヴェルの「クープランの墓」に倣ったもので、ピカソへのオマージュであると同時に、彼と同世代でしばしば仕事も共にした作曲家たち~ストラヴィンスキー、ラヴェル、サティらへのオマージュでもある。【こどものための】というサブタイトルがついているように、著者から子供たちへ向けてのメッセージが各曲についている。また巻末には、この組曲をより詳しく知るために、指導者や大人向けの解説がついている。

著者名 :寺嶋 陸也
1964年生まれ。東京藝術大学音楽学部作曲科卒、同大学院修了。オペラシアターこんにゃく座での演奏や、1997年東京都現代美術館でのポンピドー・コレクション展開催記念サティ連続コンサート「伝統の変装」、2003年パリ日本文化会館における作品個展「東洋・西洋の音楽の交流」などは高く評価され、2006年にはタングルウッド音楽祭に招かれボストン交響楽団のメンバーと自作を含む室内楽を演奏した。作曲のほか、ピアノの演奏や指揮、音楽祭の音楽監督など、活動は多方面にわたる。オペラ『ガリレイの生涯』『末摘花』、合唱ファンタジア『オホホ島奇譚』、ヴォードヴィル『タバコの害について』、『尺八・二十絃筝と管弦楽のための協奏曲』(神奈川フィルハーモニー管弦楽団委嘱)、オーボエ・三味線と打楽器のための『異郷の景色』(北九州市立響ホールフェスティヴァル委嘱)、古代復元楽器のための『大陸・半島・島』(国立劇場委嘱)、『詩篇第49番』(オックスフォード大学モードリン・カレッジ聖歌隊委嘱)、「二月から十一月への愛のうた(栗山文昭の芸術2/寺嶋陸也作品集)」(VICS-61092)その他室内楽や歌曲のピアノなど、多くのCDがある。
作品はこれまで国内はもとよりイタリア、イギリス、フランス、オランダ、アメリカ合衆国などでも演奏されている。 ホームページ
収録曲・コンテンツ

演奏:今野 尚美

曲名 映像
1. 寺嶋 陸也 / I ファンファーレ 視聴
2. 寺嶋 陸也 / II パヴァーヌとガリアルダ 視聴
3. 寺嶋 陸也 / III サルタンバンク 視聴
4. 寺嶋 陸也 / IV プロムナード 視聴
5. 寺嶋 陸也 / V アリア 視聴
6. 寺嶋 陸也 / VI トリステーサ 視聴
演奏: 今野 尚美
ヤマハ音楽教室でピアノと作曲を学び、18歳より英国王立音楽院に留学。ピアノをアレキサンダー・ケリー、ヘイミッシュ・ミルン、ジョセフ・サイガーの各氏に、室内楽をマイケル・デュセック、ジェフリー・ブラットリーの各氏に師事。首席卒業後、同音楽院大学院に進みディプロマを得て卒業。在学中、数々の学内コンクールに優勝およびに入賞。イタリア・シエナキジアナ音楽院・室内楽部門でディプロマ名誉賞・特別賞を受賞。イタリア・パロマドーロ国際室内楽コンクールにて最高位、ならびに新曲最優秀賞受賞。ロイヤルアカデミー・シンフォニエッタ、イングリッシュ・シンフォニア、ヘイヴァーヒル・シンフォニア、東京シティ・フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団などと協演。現在、上野学園大学音楽学科講師、ヤマハマスタークラス講師として指導にあたりながら公共ホール音楽活性化事業登録アーティストとしても多方面で活躍中。