U35オンラインピアノ指導者交流会 開催レポート
U35オンラインピアノ指導者交流会 開催レポート
開催レポート
2025年10月15日(水)、若手ピアノ指導者(35歳以下)を対象としたオンライン指導者交流会を開催しました。今回はゲストとして越智もとみ先生をお招きし、「ピアノ指導者としてのキャリアの積み方」をテーマに意見交流しました。その内容の一部を紹介いたします。

指導の工夫とレッスンの仕組みづくり
生徒一人ひとりのレベルや目標に合わせたレッスンの仕組みづくりの工夫について。
コース分けの導入
- 「通常コース」と「コンクールコース」を明確に分けることで、保護者と生徒の目標を一致させやすくなった。コースごとにレッスン時間や月謝を設定することで、指導の熱量と対価のバランスを保ち、不公平感を解消できたと感じている。また、コースの中で保護者が団結してくれるようになり、教室運営もまわしやすくなった。
導入期の教材・アプローチ
- 譜読みに苦戦する生徒には、色音符や童謡を活用して「弾ける楽しさ」を優先する工夫をしている。
- その子の反応を見ながら「通じているな」と感じたタイミングで踏み込むようにし、本人から「もっと上手くなりたい」という声が出ればしっかりと指導する。年齢よりも、本人のやる気のスイッチに合わせるようにしている。
- 「まずは30分間、集中してピアノに向き合う」ためのルーティン作り(教材をすぐ出せる準備など)を最初に行う。弾く曲のページにあらかじめクリップを留めておく、など。
指導力向上のための自己研鑽
指導者自身が学び続ける姿勢が、生徒の成長に直結するという意見が目立ちました。
「美しい音」へのこだわり
- 音数の少ない曲ほど、1音の美しさやハーモニーの深さが重要になる。指導者自身が課題曲を真剣に弾き込み、音色の変化を追求する姿勢が不可欠。保護者と本人に「今の音はあまり美しくない」ということに気付かせるところからスタートさせる。
- 流行の解釈や最新の指導法にもアンテナを張り、自身の技術や知識を常にアップデートしていく必要がある。
ステージの活用
- コンクールやピティナ・ピアノステップを「目先の目標」として活用することで、生徒と指導者双方が課題を明確にし、成長のスピードを上げることができる。
保護者とのパートナーシップ
生徒の継続・上達には、家庭での練習環境をはじめ、保護者の理解が欠かせません。
サポーターとしての保護者
- 指導者が的確なアドバイスをしても、家庭での復習がなければ定着しない。保護者に「練習のサポーター」になってもらうためのコミュニケーションが重要。
- 経験豊富な保護者が新しい保護者にアドバイスを送るような、教室内の良好なコミュニティ作りが運営を円滑にする。
キャリア形成とライフスタイルの両立
若手指導者ならではの、仕事と私生活の両立に関する悩みも共有されました。
異業種経験の強み
- ピアノ指導一本ではなく、事務職や接客業、メディア関係など、異業種での社会人経験をもつ先生も多い。それらの経験が、教室運営における事務管理や接客対応に活かされている。
育児と仕事のバランス
- 指導と両立させるにあたり、自分で全てを抱え込まないようにした。子供に早いうちから自分のことは自分でできるように教育している。コンクールなどで忙しい時期は、ほとんど「母親業」はゼロにして、家族に任せるようにしている。
今回の交流会では、技術的な指導法から教室運営の仕組み、指導者としてのキャリア形成に至るまで、多岐にわたる経験・アイデアが共有されました。若手指導者同士、同じ悩みを抱える仲間とつながることで、明日からのレッスンへのヒントを得られる時間となりました。



