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U35会員交流会レポート:みんなの奮闘Q&A Part7

U35会員交流会開催レポート
みんなの奮闘Q&A Part7

2021年8月25日(水)、U35交流会が実施され、6名の先生方にご参加いただきました。ゲストスピーカーに城田亜澄先生(正会員/神奈川県)をお迎えして、忙しい子どもへの課題の与え方や保護者とのコミュニケーションについてお話いただきました。参加者全員での意見交換の時間では先生方のお悩みやその解決策が共有されました。その一部をQ&A方式でご紹介致します。

コンクールでは子ども以上に親がナーバスになってしまいます。どのようにフォローすればいいでしょうか?
  • 昨今の子どもは学業・習い事が多忙です。保護者の方はそのサポートで子ども以上に大変でしょう…ですので、子どもだけでなく、親を褒めることを心掛けています。レッスンでは必ず「練習に一緒に取り組んでくださってありがとうございます」とお声かけし、本番の日には「あなたの協力がなかったらここまで来れなかった」と伝えています。日頃からのコミュニケーションが大事です。(城田亜澄先生/ゲスト講師)
子どもが集中してレッスンを受けてくれない時、どうしたらいいですか
  • 私がみているのは3歳~小学2年が中心でやはり集中力が持たない子が多いですが、小さいうちは仕方ないと割り切っています。体を動かしたくなったら自分がピアノを弾くのに合わせて歩き回ってもらったり、ノートに音符を書いてみたり…弾かずとも音楽に関わる取り組みをしながらピアノの前に座る時間を長くしていきたいところです。(恩田結衣先生/東京)
  • 小さい子は教室にあるものすべてに興味津々。興味がわいたものを手に取りたくなるのはその時期当たり前のことなので、それを逆手に取って、生徒の眼に入るものは音楽に関わるもの、レッスンに活かせるものだけ置くようにしています。ボールで指の形を覚えさせたり、エレクトーンでリズム打ちをしてみたり、和音進行を体で覚えたり。そうしていくと30分のレッスンで7項目くらいやることが変わっていきますね。(城田亜澄先生/ゲスト講師)
ご家庭でアコースティックピアノを用意していただくためにはどうすればいいですか
  • 教室を始めたころはほぼ全員電子ピアノ…という状況でしたが、コンペを受けることで「アコースティックピアノを買います」という声が複数届きました。嬉しかったです。(上野千晴先生/埼玉)
  • グランドピアノの良さを言葉で説明して理解を得るのは難しく、実際に音で納得していただけるように心がけています。特に、コンペでは同じ課題曲を弾くので音色のバリエーションがないと勝負できません。それを体感してわかってもらうために「ここはこういう響きで弾きたい」と実際の音を生徒本人だけでなく保護者にも、何度も何度も聞いてもらいます。「同じピアノでも弾き方が違えばこんなに音が変わるんだ」と思ってもらえるまで諦めず取り組んでいます。(城田先生/ゲスト講師)
レッスン日振り替えの有無、レッスン時間について教えてください。
  • 今回ご参加いただいた5名の先生のうち3名が振替なし、2名が現在検討中
  • 前日までに連絡いただければ月1回まで振り替えを受け入れていましたが、今は調整が難しくなってきていて、このまま振替制度を続けるか悩んでいます。
    コースは学年で分けていて幼稚園が30分、小学校で40分、中学生60分にしていますが、生徒の進度によっては30分だと足りない場合もありますね…(吉田舞子先生/神奈川)
  • 月謝制ではなく1レッスンの予約制なので、来れなくなったら「レッスンのキャンセルと予約の入れ直し」という形になっています。
    1コマ30分で多くの人は2コマ(1時間)予約しています、長い子は4コマ(2時間)の人もいます。そのときの生徒さんの都合でコマ数を選べるので良いですよ。(城田亜澄先生/ゲスト講師)
参加しての感想
  • みなさん同じ悩みを抱えていることが分かって安心感があったし、まだコンクール指導は未経験だが今後に向けて参考になりました。(橋本由紀乃先生/千葉)
  • コロナの影響で、本当はレッスン見学など勉強したいが行けない…という状況だったので今日みなさんのお話を伺えてよかったです。(對本知佳先生/愛媛)
  • グランドピアノを入れたタイミングだったのでそれぞれの先生のやり方や意見を聞けて参考になりました。(行野亜紀先生/石川)

「新しい生活様式」でのレッスンが試行錯誤でスタートしています。小さな気づき、失敗談、試行錯誤を含めた多くの情報・体験談をお寄せいただき、先生方お一人ごとのレッスンをカスタマイズするサポートができればと願っています。「生徒に寄り添って、今できる、私なりの指導」を皆様と一緒に模索していきます。注)各事例を「推奨」するものではありません。また、各記事はその時点の状況です。

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