オンラインを活用して多様なセミナーを受講(わたしのKeep On Music第21回)
コロナ感染拡大防止のために急遽インターネットによるライブ配信に変更になった2020年3月2日のコンペティションの課題曲説明会への参加を皮切りに始まった、オンラインセミナー。ピアノ指導者の「学びを止めない」姿勢に応えるべく、自宅にいながらにして安全に学べる機会として、2021年3月まで461回のオンラインセミナーを実施してきました。
その中で、特に多くの65回のセミナーをオンラインで受講された小形裕美先生へ、お話を伺いました。
初めてオンラインで受講したのは2020年3月の課題曲説明会でした。パソコンやiPadの扱いにまだ慣れておらず、ドキドキしながらの接続でした。次々と告知がされるオンラインセミナーのの中から、興味のあるものに続々と申し込みましたが、いつの間にか60回を超えていたとは、自分でも少々驚きです。
シリーズのものをいくつか受け、受講ノートが増えました。連日のように受ける時もありましたが、自分の中で消化不良にならないように気を付けています。
以前から、受けたいセミナーは、少々遠くでも足を運んで受講することがありましたが、オンラインでは遠隔地の先生のお話が聴けるというのはとてもありがたかったです。同じ受講者の画面の中に、ピティナでもよく知られた先生のお名前があるときは、「ああ、あの先生も勉強されている!」と嬉しくなりました。
オンラインセミナーのメリットは、まず、会場まで足を運ぶ時間と交通費がかからないことです。また、机の上に楽譜や資料を沢山広げて、受講しながらすぐに見られることも、とても便利です。さらに、マイクをミュートにするので、お話の内容を家のピアノで実際に音を出して確認できることも、自宅でのオンラインならではのことです。
デメリットは、やはり「音」「響き」、そしてその場の「熱気」が伝わりにくいことでしょうか。
例年は、地元で開催されるものが中心でしたが、昨年度は、東京など遠くで開催されるものも多く受講できたことで、学びの機会が広がりました。時間や交通費が節約された分、自分に必要だと思ったものを、出来るだけ多く受講することができました。また、受講した日の深夜にノートを読み返してレポートを送信することもしやすくなり、その日のうちに復習することの大切さをあらためて実感しました。
指導法のセミナーについては、長年バスティンメソッドでレッスンしているのですが、 その指導法を復習確認したかったので、池川礼子先生と二本柳奈津子先生のシリーズセミナーを受けました。また、バッハのインヴェンションやツェルニー指導もシリーズで受講しました。
公開レッスンも、教材のとらえ方、言葉がけ、自分ならどうするかなど、レッスンの現場を見せていただいて学ぶことが多くありました。
自分の勉強、教養のために受講したベートーヴェンやバッハのセミナーは、大変おもしろかったです。
オンライン受講が一年を過ぎ、今自分の中では確実に得たものが多いです。指導法セミナーでは、自分の指導の方向の確認や、様々な指導アイディア、スキルを持つことが出来ています。石井なをみ先生、甲斐環先生、池川礼子先生、二本柳奈津子先生、今野万実先生などの講座は、すぐに実践につなげることができ、日々のレッスンに活きています。
小林仁先生によるバッハや野本由紀夫先生のベートーヴェンの徹底研究シリーズなど、ハイレベルな内容のセミナーは、自分と音楽について深めることが出来ました。赤松林太郎先生、菊地裕介先生の講座も、非常に学びが多く印象深いです。
オンラインでは、生の音ではないことは残念で、音声の不調もたまにありますが、 それ以上に講師の先生のお話は大変素晴らしいです。このような状況の中でも一生懸命対応して下さる先生方やスタッフの方に大変感謝しています。オンラインという形の受講、これからも継続し、自分の中にしっかり落とし込んでいきたいです。
日々勉強できることが楽しく、コロナ禍を逆手にとってプラスにし、レッスンにもしっかり還元していきたいと思います。
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